施設ケアマネっていらない?!兼務が多いって本当?役割は?

施設ケアマネなんていらない!

そんな声を介護の現場のいたるところで聞きます。

でも施設ケアマネもやり方次第ではちゃんと役割を発揮できるはずです。

そこで施設ケアマネと介護職員の両方を経験している私が施設ケアマネのあり方について解説していきます。

施設ケアマネっていらない?兼務が多いの? 

施設ケアマネってなぜいらないって言われているの?

施設ケアマネがいらないという声がでるのは、施設長、生活相談員、ケアマネなどの仕事の区別がつきにくいからです。

インテークや契約、給付管理は相談員の役割になっている場合が多いようですが、それも施設によります。

そのようにちゃんとした区別が施設ごとであいまいなためか、施設ケアマネは生活相談員との兼務も多いです。

家族さんとの連絡調整役を特定の職員が行うようにすると、家族さんも誰に相談したらいいかわかりやすいですしね。

なので、相談員が施設ケアプランを立てることが許可されたら、施設ケアマネはいらないなんて声が多いです。

介護職と兼務する施設ケアマネも多い

また、介護職と兼務する施設ケアマネもいます。

夜勤もしながら施設ケアマネも兼務しているケースも多いようです。

そのように介護現場に入りながらだと、やはり家族さんとの連携もはかりにくくなります。

そうすると、どうしても家族さんとの連絡調整は相談員に頼りがちになってしまいます。

この状況を見ると、「ケアマネって何?プランを立てるだけなの?」っていう疑問がわいてきても不思議ではないです。

こういう部分からも施設ケアマネはいらないなんて意見が出てきているのでしょう。

施設ケアマネは最大受け持ちが多い

そして、居宅のケアマネの受け持つ利用者さんの最大人数が基本35件なのに対して、施設ケアマネは最大100件受け持つことができます。

なので、当然ながら、専任でない場合も多いこともあり書類に追われがちになり、結果書類を残していくだけの存在になってしまいます。

こういう多忙なわりに書類を残すだけというところでも、施設ケアマネ不要論につながっているのでしょう。

施設はケアプランなしでも生活可能?ケアマネの役割は?

施設ケアマネの役割は?

実は利用者さんは介護施設に入居すると、ケアプランなしでも生活できるといえばできます。

介護職員さんが常にいて、居宅のケアマネみたいに家族さんがいない時間を考えなくていいです。

また、食事の心配もないですし、ナースコールもあります。

急変にも対応してくれる職員もいます。

なので、ケアプランなしでも施設生活は可能です。

ならば、施設ケアマネの役割って何なのでしょうか?

 

結論から言いますと、介護現場を冷静な目線で見て、適切なケアを提案していくことが施設ケアマネの大切な役割です。

例えば、介護職員はどうしても流れ作業的になりがちです。

流れ作業はダメなことですが、人員が足りない介護施設も多いので仕方がない部分もあります。

そこを施設ケアマネが介入してうまく自立支援の方向へ持っていくようにするんです。

施設にもよりますが、建前だけでなく本気で在宅復帰を目指しているような施設だったら、特に大事な役割を担うようになるでしょう。

施設ケアマネとして機能していない場合も・・・

このようにケアマネは介護施設で大切な役割を担うことができます。

しかし、施設ケアマネとしてうまく機能していないケースも多いようです。

例えば、ケアスタッフとうまく連携がとれなくて、暴走気味のプランを立ててしまったり。

また、「一生懸命プランを練っても現場で実施されない・・・」なんて意見を施設ケアマネからよく聞きます。

ただ、これは施設ケアマネが現場無視のプランを立てているからとも言えます。

こんなプランを立てていると介護職員からは

  • 施設プランの作成にだけ特化しているケアプランナー
  • パソコンにはりつき机上でのみで立てる施設ケアマネはいらない

なんて声もでてきます。

 

また、そんなケアマネが暴走プランを立てる一方で、担当の介護職員がケアプランの原本を作っていて、施設ケアマネが少し修正しているだけの施設も多いです。

その上、アセスメント、モニタリングもスタッフまかせになっていたり・・・。

兼任しているので仕方がないとも言えますが、これでは「施設ケアマネっているの?」という声が出てきても仕方がないでしょう。

 

このように、施設ケアマネには問題点もあります。

そんな問題点があっても、施設ケアマネは必要な資質を発揮(はっき)すると、施設で大事な役割も担えます。

そんな施設ケアマネの必要な資質について次の項目で解説していきますね。

施設ケアマネに必要な資質は?

施設のスタッフと連携をはかれること

施設ケアマネは施設のスタッフとの連携をはかれる能力が大切です。

なので、施設ケアマネは人間関係構築が苦手な人は難しいとも言えます。

多職種をまとめて、ある部分ではリーダーシップを発揮(はっき)する必要があります。

なんだかんだで介護主任や看護主任が現場のこと仕切っていて、ケアマネはプランを作るだけになっている場合も多いです。

それでは施設ケアマネの役割を発揮できていません。

ケアプランを作るだけでなく、各主任や担当職員、相談員などと連携をはかりながら、業務に取り組む必要があるでしょう。

兼務の場合も多いと思いますが、兼務の場合は介護職としての目線、相談員としての目線を活かしつつ連携をはかっていったらいいだけですよ。

介護現場の実際を見ることと長い目線

介護施設は基本的には自宅復帰を目指しています。

なので上にも書きましたが、自立支援的な要素をプランに取り入れることも大事です。

でも、そんな建前だけではないプランを考えることも大切であると思います。

現場の声を無視するようなプランを立てても、形だけの実行で終わって当たり前です。

現実的な実務では、施設ケアマネは現場の声も活かしつつ、利用者さんの身体も維持できるような妥協点を見出すことも必要です。

もちろん、理想は高く持った方がいいですが、ある部分は妥協しないと結局実行されなくて、介護職員からの不満も出てくるだけです。

最初は妥協のプランになっているかもしれませんが、長い目線で理想に近づけていくように持っていくんです。

理想ばかり言っても反発をまねいて実現しません。

それぐらい介護職員は人員不足などで疲れきっています。

その理想に近づけていくために、長いスパンで取り組む姿勢が大切です。

一人の利用者さんに対する取り組みだけではなかなか理想にまでいかないかもしれませんが、それまで取り組んだことを次の利用者さんに活かさせてもらったらいいんです。

少し離れた目線で現場を見ることができる施設ケアマネだからこそできる役割ですよ。

入居者さんと施設スタッフと積極的に接する

施設ケアマネは利用者さんと施設スタッフと積極的に接することも大事です。

なかには自分の業務に支障がでない程度ですが、積極的に介護現場にでている施設ケアマネさんもいます。

その施設ケアマネさんは介護現場にでていることで、すごく連携がうまくいっているようです。

しかし、介護現場にでたらいいからと、

  • おやつ介助などを少しだけ気が向いたときだけ手伝う
  • ちょっとお気に入りの利用者さんと会話するだけ

みたいなことをすると介護職員から不満がでるとは思います。

 

大事なのは利用者さんと施設スタッフと現場で接して観察することです。

介護施設によっては人員が少ないので一度介護現場を手伝うと、次も期待されてしまう可能性があります。

その可能性があるなら無理に介助を手伝う必要はありません。

ただ、ずっとデスク上で机上のプランを立てているだけなのも、せっかく施設ケアマネをしているのにもったいないです。

居宅のケアマネは各利用者さん宅がバラバラで訪問するのが大変ですが、施設ケアマネは事務所から一歩でたら利用者さんの生活空間になっています。

例えば、利用者さんと介護職員に了承をもらって入浴介助を見させてもらってもいいでしょう。

見学することが無理ならば入浴後の感想を利用者さんに聞いたり、浴室の様子を介護職員さんに確認してもいいでしょう。

利用者さんに気持ちを害したりしないように、現場の介護職員のジャマにならないように配慮しながら、どんどん積極的に関わっていきましょう。

施設ケアマネは利用者さんの実際の状況と、施設スタッフのできることを把握したうえでプランを立てる必要があります。

積極的に関わっていけば、おのずと現場無視のケアプランにはならなくなるでしょう。

まとめ

施設ケアマネがいらないっていう声が多いので、施設ケアマネの役割について解説しました。

施設ケアマネがいらないかどうかはやり方次第です。

書類作成で大変かもしれませんが、もう少しだけ介護の現場に目を向けて、現実的でなおかつ理想に近づいていくようなケアプランを立てていく姿勢が大切ですよ。